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「教える」=「気持ちを伝える」ということ

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2年ほど前から1年ちょい、職業訓練校で(まがりなりにも)講師としてWebについて教えていました。

ここ半年間は、メインの講師ではなく「就職支援」という科目で、各クラスに3時間ずつだけ、最近のWebの話や業界の話など、好きなことをしゃべらせてもらっています。

講師とはいえど、それ用の勉強をしたわけでもないので逆に恐縮なのですが、人間として思うことがあります。

わたしの周りには少なからず、「生徒にはあれやらせといたらええやん」とか、「それをさせてもできひんやろ」とか言う講師がいます。
必要以上に蔑んでると思うんです。

また、「Webを知らない人がどういう感覚を持っているかを知りたい」と言う講師もいます。
この考えは、一理ありと思う。わたしたちにはもうなくなってしまった感覚を聞けるというのは貴重。
でもやっぱり、どこか生徒を軽く見ていると思うんです。

わたしたちにとっては簡単なことをとって、「なんでこれがわからへんの?」と憤慨する講師もいます。
でもそう憤慨する前に、「なんでちゃんと伝わらなかったのか?」「言葉足らずではなかったか?」「伝え方が悪かったのか?」という自分側のことを反省しないといけません。

簡単なことでも知らないからわからないのは当たり前。
Web業界では当たり前の前提が、生徒たちにはまったくわかっていないことはよくあります。

わたしも以前、その前提を伝えていなかったので、大事なことがまったく伝わらなかった経験があります。
そのときの生徒さんには悪いことしたなぁと反省。

簡単なことだからわかりやすく伝えないといけないのは当たり前。
でもそれを、上から目線で「なんでわからへんのや?」という態度で接するのはタブーだと思う。

ときどき、「同じことを何回も言わせるな」と言う講師がいますが、そういう講師は「自分の伝え方が悪いから伝わらなかったんだ」ということがまったくわかっていない。

生徒が同じところでつまづく理由はたったひとつ。

本質が伝わっていないこと。

「なぜこれをしないといけないか?」の本質がわかっていない。

例えば、マークアップの作業。

講師はこう伝えます。

文章に見出し=「h1〜h6」、普通の文章=「p」、箇条書きであれば「ul、li」を使ってタグをつけていきます。

これは間違っていません。
ただ、生徒はいつまでたってもこのタグづけの意味を理解してくれない。
なんとなくタグっぽいものはついているが、あさってなところに見出しタグがついていたり、「ul」なしで裸で「li」タグがぽんと置いてあったりする。

これは、「なぜタグをつけなければならないのか」という本質が伝わっていないからです。
「情報設計」などという難しい言葉を使ってもダメ。

人間はデザインを見て言葉の重要性がわかるけど、コンピュータはわからない。
コンピュータにその重要性を理解してもらうには、「タグ」と呼ばれる目印をつける。

これを、どれだけ自分の言葉に自分の気持ちを託して生徒さんに伝えられるかどうか。

気持ちを託す

もうひとつ大切なことがあって、「気持ちを託して」というところ。

教科書(いわゆる本ですが)を棒読みする講師の授業が楽しいと思いますか?
楽しくないですよね、ねむいですよね。

同じ教科書を読み進めるにしても、それに対する自分の意見や気持ちをしっかりと託す。
それによって、その講師の個性も発揮されます。

気持ちを託すというと、話し方も関係してきます。大事なところにはしっかりと強弱をつける。
この辺のノウハウについてはHowTo本とかに書いてそうですが、そういうテクニックじゃなくて、あくまで気持ちの話。

自分のクリエイティブに対する気持ちをどれだけ伝えられるか

つまり、よく言われるかもしれませんが、「教える」というのは「気持ちを伝える」ことだと考えています。

本に書いてあることをそのまま読み進めるなら、講師なしでひとりでもできる。
むしろひとりで勉強する方が効率的だったりする。

卒業後、生徒はそれなりの道を自分で切り開きます。
制作会社に就職して終電までがんばってる人。
派遣だけどマーケティングを勉強しつつ営業してる人。
まったくパソコンを使ったことない状態で入ってきて卒業後、アルバイトでECサイトの更新をやってる人。
いろいろいます。

でもそうなると、もう生徒ではなく「仲間」なんですよね。
いっしょにWebという技術を勉強して追い求めている仲間。

ときどき、わたしのことを慕って連絡をくれる生徒がいる。
そういう人とは久しぶりに会っても、技術について語りあう。
同じ目線でクリエイティブなことについて言い合う。

もっと言うと、講師と生徒という関係があるときであっても、同じ目線でいたい。
そういう壁をとっぱらって、仲間としていっしょに勉強を進めたい。

そういうことが許される環境で、いろんなことを伝えて、いろんな人のためになれたら幸せだなぁ〜

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